「大学で遊んだだけの人」が会社で行き詰まる訳 池上彰×佐藤優「今の大学生が学ぶべきこと」
この時期、日本からカナダにワーキングホリデーで来た人も多いことと思います。
多くの場合、最初の3ヶ月くらいは英語学校に通い、その後仕事を探すというパターンのようですが、雇用する側としては、昨年採用したワーキングホリデーの人はすでに帰国してしまい、今年来た人はこの夏以降の採用となると、今から夏までの時期に人手不足になっています。もし、働こうと思うのであれば、最初からほぼ1年働くというほうがいいかもしれませんよ。
さて、東洋経済オンラインにこのような対談記事がありました。
皆さんにお伝えしたいポイントは以下の部分です。
”これからの社会において重要なものは、大学入学時の学力ではなく、卒業時までに鍛え抜かれた力であり、大学が生涯を通じての学びの拠点となることが必要です。大学は、高等学校までの教育を基に更に付加価値を高めるため、それぞれの強みをいかし、学びの質的転換を図るとともに、厳格な卒業認定を徹底させることが必要です。”
これは、大学での教育は、社会に出るための付加価値教育であるということでしょう。
しっかりと社会人としての教養と専門知識の基礎を身につけることが期待されています。
一方、企業側の都合を考えると
「企業にOJTの余裕がなくなった」
”官庁でも企業でも、仕事に必要な技能を身に付けさせるOJTができにくくなっているという事情”
”大学時代にスペイン語でも中国語でもロシア語でもいいから、そこに特化して一定のレベルに達していれば、採用において有利になる”
自分の時代は、入社後、6ヶ月に及ぶ新入社員研修と2ヶ月くらいの販売研修がありました。その間、社会人としてのマナー、書類の書き方、電話の対応、簿記資格取得、英語研修、工場生産実習、チームワーク造り、などなど多様な内容の研修を受けました。
しかし、今はそのような研修は縮小、廃止されるケースが多く、新入社員は、即時現場に配属されるようです。その現場で指導員(役)がついたOJTを受けられればいいのですが、実態は即戦力として期待され、そのために新入社員が潰れるというケースも多いようです。
「大学院まで6年間行くことの重要性」
”大学に入って、学部の1回生のときから一生懸命勉強したとしても、3回生の秋になると就活でそわそわしてきて、翌年の2月くらいから少しずつ、先輩訪問とかインターンとかを始めて、内定の出るのが4回生の5月か6月でしょう。その後は、何をするでもなく時間が過ぎていく。つまり、4年制大学に入っても、実質2年半しか勉強する期間がないことになるのです”。
就活に費やす時間が膨大なため、大学4年間で実質勉強するのは2年半というのは、あまりにもったいないと思います。しっかりと教養と専門分野の基礎を学ぶためには、大学院への進学も大いに考えるべきだと思います。
別のサイトですが、「東大までの人、東大からの人」という記事がありました。
なんとか東大に入ったものの、まったく伸びない人は”東大までの人”
東大に入ってから、才能を大いに伸ばして、もっと先に行く人を”東大からの人”
というのだそうです。
よく”(有名)XXX大学中退”という経歴を学歴として恥ずかしげもなく公表している人がいますが、中退は学歴ではありません。たとえ、東大に1番で入学しても中退するば、その人は高卒です。こういう人が”東大までの人”なのでしょうね。
もっとも、中退してその後大学の学業以外の分野(ビジネスや政治の世界)で大成する人も多くいますので学業だけがすべてではありませんが。
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