視界が狭い考え方
今日読んだJBPressというネット記事で若者責任論から脱却しその価値観に学べ(前編)という記事があり、読んでみたところ頷ける部分もあるものの、いや、これはちょっと違うんじゃないか、と思えるところもあり、その一部をご紹介したいと思います。
<JBPress 3月14日 より抜粋>
訪問100件に何の意味があるんですか?
――若者と上司世代が持つ価値観の相違を、桑原さんはどのように捉えていますか?
桑原 若者と上司世代で、最も違うのは、個人と組織の考え方でしょう。これまでは「個人 < 組織」、つまり「個人は組織に従う」「組織のために個人が働く」という価値観が根底にあったと思います。
ミレニアル世代の若者は、まず「個人」です。そのため、組織や上が決めたことだったとしても、それが個人にとって納得のいくものでなければ、当然に従うということに強い抵抗感を覚えるのです。
たとえば、若いころ、電話営業や訪問件数を増やす営業をひたすらやって経験を積み、成績を上げてきたという成功体験を持つ上司が、「まずは100件訪問しろ」といった指示を出すとします。
すると、「100件行くことに何の意味があるんですか?」といってやりたがらない若者もいるでしょう。そして、その理由を聞くと「ムダなことはしたくない」という答えが返ってきます。訪問をいくらたくさんしても、それが成果や誰かに役立つことに結びつかなかったら意味がないということでしょう。ゴールに最短で向かいたい、失敗はしたくないという傾向が強いのも彼らの特徴です。
そして、若者の言い分を聞いてみると、「やみくもに訪問する時間があれば、提案の内容をブラッシュアップしたり、お客様の満足度を上げることに時間を割いた方がいいのではないか」といった、彼らなりの考えがあることが分かります。
目先の数字を追うよりも、お客様の満足度を上げることのほうが、彼らにとっては重要です。同様に、組織の業績そのものは目的には置けず、社会的な意味や価値を重要視します。これは、仕事における本質を捉えることにつながる考え方とも言えるんですよね。
<抜粋 了>
この文節でポイントになる言葉は
「個人は組織に従う」「組織のために個人が働く」<=>個人にとって納得のいくものでなければ、当然に従うということに強い抵抗感を覚える
「ムダなことはしたくない」
成果や誰かに役立つことに結びつかなかったら意味がない
こんなところでしょうか。
これらのポイントを見ると、若者の理由にももっともらしい感じを持ちますが、深く考えてみると、なんかもやもやしたものが残ります。
経験や実績のない若者が、ムダであるかどうか判断する能力を持ち合わせているのか?
この点を考えると、その他の点もすべて独りよがりのわがままに見えてきます。
まず100件訪問しろというのは、まさにこの経験を積み、実績を上げる道なのではないかと思います。こうしたことをしないで、ムダと決めつける能力はないのではないでしょうか。
自分は若者を応援したいと思っています。
そして企業に入ったら、まず営業をしてみなさいと勧めています。
営業こそ、売っているもの、サービスが本当に役立っているかどうか、分かる現場です。
これが分からない限り、全ては絵空事でしかありません。
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